CZダイヤモンドって・・・
公開日:
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最終更新日:2013/12/19
雑学みたいなの
「ジュエリーコーディネーター」の資格を取ったことがあります。
「宝石の鑑定士」の資格も取ったことがあります。
「取ったことがあります。」と、過去形にしているのは、更新をしていないからです。
4-5年前に取ったけど、面倒なので更新しませんでした。
とはいえ、ジュエリーメーカーにいて、ミャンマー産の非加熱ルビーやら、ブラジル・ムルング産のパライバトルマリンやら、ロシア産のデマントイドガーネットなどの希少石を、毎日のように目にしていましたので、目は肥えている方だと思います。
で、それをご存知の方も多いので、たまに聞かれます。
「これ、どうですか?●●で買った●●なんですけど。」
この質問、本当に困るんです。
だって、例えばルビーの過熱・非加熱とか産地なんて、顕微鏡を使わないと分からないですもん。
適当なことは言えないですし。
でも、もっと困るのが、とってもカンタンに判断がつく場合。
昨日の話です。
打ち合わせが終わり、世間話をしていたときです。
「このダイヤモンドどうですか?」というので、見たらすごい大粒。
「ん?」
と思って、話を聞いたら、有名な「CZダイヤモンド」の専門店で買ったものでした。
「CZダイヤモンド」
こう書いてあったら、知らない方はダイヤモンドだと思ってしまいますよね。
でも、これはダイヤモンドではありません。
「キュービックジルコニア」です。
キュービック(C)ジルコニア(Z)のCZに、なぜか「ダイヤモンド」という単語をくっつけた意味不明の造語です。
ネットで「CZダイヤモンド」と検索してみてください。
ものすごい数の「CZダイヤモンド」商品が出てきます。
これはダイヤモンドとは全く別のものです。
当然、輝きもダイヤモンドとは異なります。
でも、購入している方の中には、ダイヤモンドだと思って購入している方もいらっしゃるわけです。
昨日の方も、まさにそう・・・。
言うか言うまいか迷いましたが、お伝えしました。
涙目になってました。
いいですか。
1ctとかの大粒で、ジュエリークオリティのダイヤモンドが、数万円で買えるわけがないんです。
安いには安いだけの理由が、必ずあります。
例えば、大粒のダイヤモンドが安い場合は、インクルージョン(内包物)だらけの屑ダイヤモンドの可能性が高いです。
届いたダイヤモンドを見たら、透明じゃなかった・・とか。よくあります。
あんまり詳しく書いちゃうと宝石屋さんの営業妨害になっちゃいそうなのでこの辺でやめますが、購入の際にはしっかりと確認した方がいいと思いますよ。
・天然ダイヤモンドか?
・ダイヤモンドの希少性は?
・ダイヤモンドの美しさは?
希少性は鑑定書に記載されています。
ダイヤモンドの希少性を、「4C」という評価基準に基づいて評価するのが鑑定書です。
4Cとは、カット(研磨状態)、カラー(色味)、カラット(重さ)、クラリティ(透明度)の4つです。
美しさは、実際に見ないと分かりません。
勘違いされている方が多いですが、4Cは希少性を評価するものであって、美しさを評価するものではありません。
なお、CZダイヤモンドに関しては、日本ジュエリー協会のホームページにも記載されていますので、ご覧ください。
http://jja.ne.jp/news/news20130911.html
そのうち、
・kkズワイガニ
・kkタラバガニ
こんな名前でカニカマを売る業者が出てくるかもしれませんね。
kkは、カニ(k)カマボコ(k)です(笑)
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